内容
1.はじめに:
2.「午」が付く商標:
2.1 ほぼ毎年出願されている:
2.2 レジェンド出願は1969年:
2.3 最新の出願は2025年6月:
2.4 出願数トップはキリンHD:
2.5 「午後の紅茶」のブランド力の向上に注力:
3.おわりに:
1.はじめに:
干支はカレンダーだけの存在ではありません。
実は“企業の願い”として名前に刻まれることがあります。
今年の干支は丙午。<干支は商標にも現れる>ことをご存じでしょうか。
毎年お正月だけ、少し肩の力を抜いて知財の世界を眺めています。
本年は「午」に注目してみましょう。
2.「午」が付く商標:
特許庁の検索ツールで、「午」を含む商標を検索してみました[i]。
2.1 ほぼ毎年出願されている:
午が付く商標は105件。
つまり、意外にも“午”は毎年どこかで企業の(商品やサービスの)名前になって生まれています。
下の図を見ると、波のように揺れながらも“毎年必ず午は生まれている”ことが分かります。

2.2 レジェンド出願は1969年:
一番古い“午”商標は1969年「子午せん」。
55年間生き残ったまま今も権利が存在します。
※商品は砂糖菓子ですが、今は閉店のため購入できないようです[ii]。

2.3 最新の出願は2025年6月:
最新は亀田製菓の「午後の幸せ」(2025/6/2出願)。
食べた瞬間ふっと笑顔になる情景が浮かぶ名前ですね。
指定商品は、菓子・パン・サンドイッチなど身近な食品です。
近い将来、お店の棚にこの名前の商品が並ぶかもしれませんね。

2.4 出願数トップはキリンHD:
「午」の商標の王者はキリンHD(28件)。
企業は「名前の世界」を押さえることで、未来の棚を守ろうとします。
キリンHDの28件は、その象徴とも言えます。

2位以下が3件ずつと考えると、突出ぶりが際立ちます。
2.5 「午後の紅茶」のブランド力の向上に注力:
キリンHDは、“午後”シリーズの商標を数多く取得し、名前の世界を囲い込んでいます。
“午後”という言葉が残れば、紅茶の棚でキリンを思い出す──その心理を商標が支えています。
近年は「春の午後」「夏の午後」など標準文字(文字の装飾フォントを指定しない商標)の出願もあります。
商標は目に触れ続けることでブランドを形づくる──その戦略が見えてきますね[iii]。


3.おわりに:
今年は丙午。勢いのある一年と言われます[iv]。
この正月、近所の棚で“午”の字を探してみてください。商標が少し身近に感じられるはずです。
見つけた“午”の商品があれば、ぜひ感想をコメントで教えてください。
本年もよろしくお願いいたします。
【参考文献】
[i] 調査日:2025年12月30日
検索項目「商標(検索用)」、キーワードに「?午?」を入力。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
[ii] 明石じゃーなる
https://akashi-journal.com/gift/shigosen/?utm_source=copilot.com
[iii] キリン「午後の紅茶」ブランディング戦略の全貌 好意度が急上昇:日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00163/042700069/
[iv] 【2026年干支】来年は午年(うまどし)!基礎知識や年齢早見表などまとめ
https://www.yamada-heiando.jp/c/column/eto/eto2026
